「205/60R16のインチアップはどうすればいいの?」
インチアップする時は、タイヤサイズに迷うかもしれません。
車業界で10年働いた経験をもとに、205/60R16のタイヤを17インチから19インチにインチアップする時のサイズを紹介します。
205/60R16をインチアップ
インチアップとは、タイヤの外径を保ちながら偏平率を下げ、リムの直径を大きくする手法。
この方法でホイールサイズを大きくすると、車の見た目が劇的に変わり、よりスタイリッシュな外観を実現できます。
205/60R16を車に合わせてインチアップすることも可能です。
インチアップは、車のカスタマイズでよく用いられ、見た目を引き締める効果がありますが、メリットとデメリットの両方が存在します。
インチアップする前にメリットとデメリットを理解することが重要です。
インチアップするメリット
インチアップにはメリットがあります。
- スタイリッシュになる
- 運動性能・コーナリングの性能をあげれる
- グリップ性能を上げれる
- 操縦安定性が向上させれる
インチアップの一番のメリットは、見た目が変わること。
大きなホイールはインパクト抜群です。
また、ホイールを大きくすることで、ブレーキのサイズを変えたり、タイヤの扁平率を下げることで、コーナーリング、安定感を出すことができます。
インチアップするデメリット
インチアップには、デメリットもあります。
- 乗り心地が悪くなる
- 燃費が悪化することもある
- 費用がかかる
タイヤの偏平率が下がると、タイヤがうすくなり、路面からの衝撃が伝わりやすくなるため乗り心地が悪く感じます。
転がり抵抗が大きくなり、重さがあるホイールは燃費が悪くなることもあります。
また、タイヤ・ホイールの価格は高いので、費用がかかるのはデメリット。
インチアップは、メリットデメリットがあることを把握して行うことが大事です。
インチアップの注意点
インチアップをする時は、いくつかの注意点があります。
- タイヤの外径
- タイヤの幅
- タイヤのロードインデックス
ここでは3つの注意点を紹介します。
タイヤの外径
タイヤの外径は、純正とほぼ同じものを選択します。
タイヤの外径が変わってしまうと、スピードメーターの誤差が起こり、車検も通らなくなります。
また、外径が大きくなるサイズでインチアップをすると、タイヤが車体へ接触する可能性があります。
タイヤの断面幅と偏平率を掛け合わせることでサイドウォールの高さを求め、それを2倍してリムの直径(内径)を加えると、タイヤ全体の外径が求められます。(1インチは25.4ミリメートルに相当)
計算式: タイヤの外径 = (タイヤの断面幅 × 偏平率) × 2 + タイヤの内径(リム径)
タイヤの幅
タイヤ幅が広すぎると、車体との接触やはみ出しやすくなります。
はみ出すと車検が通りません。
車高を落としていると、干渉の危険もあります。
車によって、ある程度装着できる幅は決まっています。
タイヤのロードインデックス
タイヤの負荷能力にも注意が必要。
タイヤの負荷能力は、ロードインデックス(LI)という指数でタイヤに示されています。
タイヤはサイズごとに支えられる重さ(負荷能力)が規格で定められています。
ロードインデックスの値は、純正タイヤと同等以上にしなければいけません。
インチアップ時には、タイヤの負荷能力にも注意してください。
ロードインデックスは、タイヤによって異なりますので、装着するタイヤのデータを確認してください。。
⇒ ロードインデックス
※ここでは、タイヤサイズのみを掲載していますが、タイヤ以外にホイールサイズも重要です。
205/60R16の参考装着車種
205/60R16は、セダン、ミニバンなど幅広く採用されるタイヤサイズです。
例えば、トヨタのノア・VOXYやマツダのアクセラなどが205/60R16を装着しています。
タイヤサイズは、型式・年式・グレードによって異なりますので、注意してください。
205/60R16のインチアップサイズ
ここでは、205/60R16のタイヤを17インチから19インチへのインチアップサイズを紹介します。
車検に関しては、タイヤ外径以外にロードインデックスやはみ出し干渉など様々な項目があります。
どのホイールに組み合わせるかによっても変わるため、記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
タイヤ外径、ロードインデックスを考慮したサイズですが、あくまで参考サイズです。
- タイヤ幅:205mm
- 扁平率:60%
- インチ:16
- タイヤ外径:652mm
- LI(ロードインデックス):92
※タイヤ外径・LIは、メーカー・商品によっても異なるのであくまで目安の数値です。
【205/60R16のタイヤ外径の計算例】
205mm(タイヤの断面幅)×0.6(偏平率)×2+16(リム径)×25.4(インチ)=652.4mm
インチアップ時には、純正のタイヤ外径に近づける必要があり、基本的には、同等か少し小さくします。
タイヤ外径が大きいとスピードメータ表示が実測よりも遅く表示され、危険です。
正確な数値は、装着するタイヤのタイヤ外径を確認してください。
インチアップしたタイヤが純正のLI(ロードインデックス)を下回らないかどうかも確認してください。
205/60R16を17インチにする時のサイズ
205/60R16を17インチにする場合、215/50R17がいいです。
インチアップする時はタイヤ外径を合わせる必要があります。
- 205/60R16:652mm(純正)
- 215/50R17:646mm
- 225/50R17:656mm
純正のタイヤ外径よりも小さくなる215/50R17がいいです。
17インチのロードインデックス
LI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは 205/60R16 92なので、92以上のタイヤにする必要があります。
215/50R17のロードインデックスは91 製品によって95もあります。
225/50R17のロードインデックスは94 製品によって98もあります。
(例)
DUNLOP LE MANS V 215/50R17 95
DUNLOP DIREZZA DZ102 215/50R17 91
215/50R17のロードインデックスの高いタイヤを選ぶのがいいです。
タイヤのロードインデックスに注意が必要です。
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
XL(エクストラロード)規格のタイヤは、空気圧を高めにすれば、負荷能力を上げることができます。
入れる空気圧は購入したタイヤのデータを確認してください。
205/60R16を18インチにする時のサイズ
205/60R16を18インチにする場合、215/45R18がいいです。
タイヤ外径やロードインデックスを考慮してタイヤを選ぶ必要があります。
18インチのタイヤ外径
18インチにする場合は、純正のタイヤ外径に近づける必要があります。
<タイヤ外径比較>
- 205/60R16:652mm(純正)
- 215/45R18:650mm
- 225/45R18:659mm
【215/45R18のタイヤ外径の計算例】
215mm(タイヤの断面幅)×0.45(偏平率)×2+18(リム径)×25.4(インチ)=650.7mm
205/60R16にタイヤ外径が近いのは215/45R18です。
18インチのロードインデックス
LI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは205/60R16 92なので、92以上のタイヤにする必要があります。
215/45R18のロードインデックスは89です。
225/45R18のロードインデックスは95です。
215/45R18のロードインデックスの高いXL規格タイヤを選ぶのがいいです。
タイヤのロードインデックスに注意が必要です。
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
XL(エクストラロード)規格のタイヤは、空気圧を高めにすれば、負荷能力を上げることができます。
入れる空気圧は購入したタイヤのデータを確認してください。
205/60R16を19インチにする時のサイズ
205/60R16を19インチにする場合は、225/35R19が近いです。
タイヤ外径とロードインデックスを考えて、タイヤサイズを選ぶ必要があります。
19インチのタイヤ外径
19インチにする場合は、純正のタイヤ外径に近づける必要があります。
<タイヤ外径比較>
- 205/60R16:652mm(純正)
- 225/40R19:662mm
- 225/35R19:640mm
【225/40R19のタイヤ外径の計算例】
225mm(タイヤの断面幅)×0.4(偏平率)×2+19(リム径)×25.4(インチ)=662.6mm
205/60R16を19インチにする場合は、225/40R19が近いです。
225/35R19はロードインデックスが低いので注意してください。
19インチのロードインデックス
LI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは205/60R16 ロードインデックス92なので、92以上のタイヤにする必要があります。
一般的な225/40R19のロードインデックスは93/89
一般的な225/35R19のロードインデックスは88
225/40R19、225/35R19のXL規格のタイヤもあります。
225/35R19のXL規格タイヤもありますので、空気圧によってはロードインデックスをクリアすることができる場合があります。
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
XL(エクストラロード)規格のタイヤは、空気圧を高めにすれば、負荷能力を上げることができますが空気圧に注意が必要です。
※記載の数値はタイヤによって異なりますので、あくまで参考値です。装着はあくまで自己責任でお願いいたします。
まとめ
ここでは、205/60R16のインチアップサイズを紹介しました。
205/60R16のタイヤ外径は652mm
それぞれのサイズでタイヤ外径が近いのは以下のようなサイズです。
タイヤサイズ | タイヤ外径 | |
17インチ | 215/50R17 | 646mm |
18インチ | 215/45R18 | 650mm |
19インチ | 225/35R19、225/40R19 XL | 640mm、662mm |
インチアップは、ただサイズを大きくすればいいというわけではなく、決まりがあります。
車検の規定があるので、守らないと交通違反になってしまいます。
十分に注意して行ってください。
また、車高を落としている場合は干渉の注意もあるので、慎重に行ってください。
記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
【参考文献】
日本自動車タイヤ協会 JTMA: https://www.jatma.or.jp/safety_technology/tyre_standards.html
JAF: https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-accident/subcategory-rule/faq217
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