車のカスタマイズにおいて、インチアップは重要です。
「165/55R15の車を16インチや17インチへインチアップするにはどうしたらいいの?」
インチアップサイズに迷う方も多いかもしれません。
この記事では、車業界で10年働いた経験をもとに165/55R15をインチアップする方法を解説します。
165/55R15をインチアップ
インチアップは、タイヤの外径を変えずに偏平率を下げ、リム径を大きくすることを言います。
ホイールサイズを大きくすることで、車の見た目が変わり、車の雰囲気が一気に変わります。
インチアップは、車のドレスアップの定番手法で、車をかっこよく見せることができ、操縦安定性の向上にもつながります。
165/55R15は、16インチや17インチにインチアップすることができますが、車に合わせてサイズを選ぶ必要があります。
インチアップには、メリットとデメリットがあるので、まず、メリット・デメリットを把握していきましょう。
インチアップのメリット
インチアップにはメリットがあり、以下のようなことが挙げられます。
- スタイリッシュになる
- 運動性能・コーナリングの性能をあげれる
- グリップ性能を上げれる
- 操縦安定性が向上させれる
インチアップの一番のメリットは、見た目が変わること。
大きなホイールはインパクト抜群です。
また、ホイールを大きくすることで、ブレーキのサイズを変えたり、タイヤの扁平率を下げることで、コーナーリング、安定感を出すことができます。
インチアップのデメリット
インチアップには、デメリットもあります。
以下のようなメリットを考慮する必要があります。
- 乗り心地が悪くなる
- 燃費が悪化することもある
- 費用がかかる
タイヤの偏平率が下がると、タイヤがうすくなり、路面からの衝撃が伝わりやすくなるため乗り心地が悪く感じます。
転がり抵抗が大きくなり、重さがあるホイールは燃費が悪くなることもあります。
また、タイヤ・ホイールの価格は高いので、費用がかかるのはデメリット。
インチアップは、メリットデメリットがあることを把握して行うことが大事です。
インチアップの注意点
インチアップをする時は、いくつかの注意点があります。
タイヤを選ぶ時に、特に注意したいのは以下の部分です。
- タイヤ外径
- タイヤ幅
- ロードインデックス
ここではタイヤを選ぶ時の3つの注意点を紹介します。
タイヤの外径
タイヤの外径は、純正とほぼ同じものを選択します。
タイヤの外径が変わってしまうと、スピードメーターの誤差が起こり、車検も通らなくな流ため注意が必要。
外径が大きくなるサイズでインチアップをすると、タイヤが車体へ接触する可能性があります。
タイヤ外径はタイヤによって異なり、同じサイズでもタイヤ外径は製品によって異なることがあるため、詳細データはメーカーサイトを参照してください。
タイヤの断面幅と偏平率を掛け合わせることでサイドウォールの高さを求め、それを2倍してリムの直径(内径)を加えると、タイヤ全体の外径が求められます。(1インチは25.4ミリメートルに相当)
計算式: タイヤの外径 = (タイヤの断面幅 × 偏平率) × 2 + タイヤの内径(リム径)
タイヤの幅
タイヤ幅が広すぎると、車体との接触やはみ出しやすくなり、フェンダーからはみ出すと車検が通りません。
車高を落としていると、干渉の危険もありますので、適切なサイズを選ぶ必要があります。
車によって、ある程度装着できる幅は決まっています。
タイヤのロードインデックス
タイヤの負荷能力は、ロードインデックス(LI)という指数でタイヤに示されています。
タイヤはサイズごとに支えられる重さ(負荷能力)が規格で定められているため、ロードインデックスに注意が必要です。
ロードインデックスの値は、純正タイヤと同等かそれ以上にしなければいけません。
インチアップ時には、タイヤの負荷能力にも注意してください。
ロードインデックスは、タイヤによって異なりますので、装着するタイヤのデータを確認してください。
⇒ ロードインデックス
165/55R15のインチアップのサイズ例
ここでは、165/55R15を16インチや17インチへインチアップする時のサイズを紹介します。
車検に関しては、タイヤ外径以外にロードインデックスやはみ出し干渉など様々な項目があります。
どのホイールに組み合わせるかによっても変わるため、記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
タイヤ外径、ロードインデックスを考慮したサイズですが、あくまで参考サイズです。
165/55R15の参考装着車種
165/55R15は、軽自動車に採用されるタイヤサイズです。
多くの軽自動車が装着している定番サイズです。
例えば、ホンダ・N-BOXカスタムやスズキ・ワゴンRスティングレー、ダイハツ・キャストスタイルなどが165/55R15を装着しています。
タイヤサイズは、型式・年式・グレードによって異なりますので、注意してください。
165/55R15の基本情報
165/55R15 75Vは、以下の内容を表しています。
- タイヤ幅:165mm
- 扁平率:55%
- リム径:15インチ
- タイヤ外径:562mm
- LI(ロードインデックス):75 ※参考値
- 速度記号:V(最高速度240km/h)
※ 165/55R15のタイヤ外径の計算例
165mm(タイヤの断面幅)×0.55(偏平率)×2+15(リム径)×25.4(インチ)=562.5.mm
インチアップ時には、純正のタイヤ外径に近づける必要があり、基本的には、同等か少し小さくするのが一般的。
タイヤ外径を大きくしてしまうと、スピードメータ表示が実測よりも遅く表示され、危険です。
正確な数値は、装着するタイヤのタイヤ外径を確認してください。
インチアップしたタイヤが純正のLI(ロードインデックス)を下回らないかどうかも確認してください。
165/55R15を16インチにする時のサイズ
165/55R15を16インチにする場合は、165/45R16 XL規格のタイヤがいいです。
インチアップ時は、タイヤ外径を純正に合わせたり、純正タイヤのロードインデックスをクリアする必要があります。
ここでは、タイヤ外径やロードインデックスの参考値も記載してますので、参考にしてください。
16インチのタイヤ外径
インチアップする時は、タイヤ外径を合わせる必要があるため、165/55R15との外径を比較します。
- 165/55R15:562mm
- 165/45R16:554mm
- 165/50R16:571mm
【165/45R16のタイヤ外径の計算例】
165mm(タイヤの断面幅)×0.45(偏平率)×2+16(リム径)×25.4(インチ)=554.9.mm
165/55R15をインチアップするとき、タイヤ外径が近いのは165/45R16です。
16インチのロードインデックス
ロードインデックス(LI)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは 165/55R15 75なので、75以上にする必要があります。
165/45R16のロードインデックス:74
165/50R16のロードインデックス:75
メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なります。
- ダンロップ LE MANS V 165/45R16 74V XL
- WINRUN R330 165/50R16 77V XL
インチアップするときは、ロードインデックスが高いタイヤやXL規格のタイヤを選ぶといいです。
XLタイヤは入れる空気圧で負荷能力をあげれます。
※記載の数値はタイヤによって異なりますので、あくまで参考値です。装着はあくまで自己責任でお願いいたします。
165/55R15を17インチにする時のサイズ
165/55R15を17インチにする場合は、165/40R17がいいです。
インチアップ時は、タイヤ外径を純正に合わせたり、純正タイヤのロードインデックスをクリアする必要があります。
17インチのタイヤ外径
タイヤ外径を合わせる必要があるため、165/55R15と17インチの外径を比較します。
- 165/55R15:562mm
- 165/40R17:563mm
- 165/35R17:547mm
【165/40R17のタイヤ外径の計算例】
165mm(タイヤの断面幅)×0.4(偏平率)×2+17(リム径)×25.4(インチ)=563.8mm
165/55R15を17インチにインチアップするとき、タイヤ外径が近いのは165/40R17です。
17インチのロードインデックス
17インチタイヤのロードインデックス(LI)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは 165/55R15 75なので、75以上にする必要があります。
165/40R17のロードインデックス:72
165/35R17のロードインデックス:75 XL
(例)
ヨコハマ DNA S.drive 165/40R17 72V
ナンカン NS-2 165/40R17 73V XL
ナンカン NS-2 165/35R17 75V XL
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なります。
17インチは基本的にXL規格のタイヤを選び、空気圧を高めにする必要があります。
165/55R15をインチアップするときは、ロードインデックスが純正より高いタイヤやXL規格のタイヤを選ぶといいです。
まとめ
ここでは、165/55R15を16インチと17インチへインチアップする時のサイズを紹介しました。
165/55R15のタイヤ外径は562mm
16インチと17インチのタイヤでタイヤ外径が近いのは、以下のようなサイズです。
タイヤサイズ | タイヤ外径 | |
16インチ | 165/45R16 XL | 554mm |
17インチ | 165/40R17 XL | 563mm |
インチアップは、ただサイズを大きくすればいいというわけではなく、決まりがあります。
車検の規定があるので、守らないと交通違反になってしまいますので、十分に注意して行ってください。
また、車高を落としている場合は干渉の注意もあるので、慎重に行ってください。
記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
インチアップに関する選択は慎重に行い、車検規定や安全性を常に考慮することが重要です。
※記載のタイヤ外径は計算上の数値です。
【参考文献】
日本自動車タイヤ協会 JTMA: https://www.jatma.or.jp/safety_technology/tyre_standards.html
JAF: https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-accident/subcategory-rule/faq217
ダンロップタイヤ:https://tyre.dunlop.co.jp/
ヨコハマタイヤ:https://www.y-yokohama.com/product/tire/
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