「165/70R14をインチアップしたいけれどどうすればいいの?」
車業界で10年働いた経験をもとに、165/70R14のタイヤを15インチや16インチにインチアップする時のサイズを紹介します。
165/70R14をインチアップ
インチアップは、タイヤの外径を変えずに偏平率を下げ、リム径を大きくすることを言います。
ホイールサイズを大きくすることで、車の見た目が変わり、車の雰囲気が一気に変わります。
車のドレスアップの定番手法で、車をかっこよく見せることが可能。
165/70R14をインチアップすることが可能で、16インチアップまでが一般的です。
そのインチアップには、メリットとデメリットがあるので、メリット・デメリットを把握して行うことが大事です。
インチアップのメリット
インチアップにはメリットがあります。
- スタイリッシュになる
- 運動性能・コーナリングの性能をあげれる
- グリップ性能を上げれる
- 操縦安定性が向上させれる
インチアップの一番のメリットは、見た目が変わること。
大きなホイールはインパクト抜群です。
また、ホイールを大きくすることで、ブレーキのサイズを変えたり、タイヤの扁平率を下げることで、コーナーリング、安定感を出すことができます。
インチアップのデメリット
インチアップには、デメリットもあります。
- 乗り心地が悪くなる
- 燃費が悪化することもある
- 費用がかかる
タイヤの偏平率が下がると、タイヤがうすくなり、路面からの衝撃が伝わりやすくなるため乗り心地が悪く感じます。
転がり抵抗が大きくなり、重さがあるホイールは燃費が悪くなることもあります。
また、タイヤ・ホイールの価格は高いので、費用がかかるのはデメリット。
インチアップは、メリットデメリットがあることを把握して行うことが大事です。
インチアップの注意点
インチアップをする時は、いくつかの注意点があります。
特に注意したいのは以下の3つの部分です。
- タイヤ外径
- タイヤ幅
- ロードインデックス
ここではタイヤを選ぶ時の3つの注意点を紹介します。
タイヤの外径
タイヤの外径は、純正とほぼ同じものを選択します。
タイヤの外径が変わってしまうと、スピードメーターの誤差が起こり、車検も通らなくなります。
外径が大きくなるサイズにすると、タイヤが車体へ接触する可能性があります。
タイヤの幅
タイヤ幅が広すぎると、車体との接触やはみ出しやすくなります。
はみ出すと車検が通りません。
車高を落としていると、干渉の危険もあります。
車によって、ある程度装着できる幅は決まっています。
タイヤのロードインデックス
タイヤの負荷能力は、ロードインデックス(LI)という指数でタイヤに示されています。
タイヤはサイズごとに支えられる重さ(負荷能力)が規格で定められていて、タイヤの負荷能力にも注意が必要です。
ロードインデックスの値は、純正タイヤと同等以上にしなければいけません。
インチアップ時には、タイヤの負荷能力にも注意してください。
ロードインデックスは、タイヤによって異なりますので、装着するタイヤのデータを確認してください。
165/70R14のインチアップのサイズ例
165/70R14を15インチや16インチへインチアップする時のサイズを紹介します。
車検に関しては、タイヤ外径以外にロードインデックスやはみ出し干渉など様々な項目があります。
どのホイールに組み合わせるかによっても変わるため、記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
タイヤ外径、ロードインデックスを考慮したサイズですが、あくまで参考サイズです。
165/70R14の参考装着車種
165/70R14は、コンパクトカーに採用されるタイヤサイズです。
例えば、日産のマーチやトヨタのヴィッツの165/70R14を装着しています。
タイヤサイズは、型式・年式・グレードによって異なりますので、注意してください。
165/70R14の基本情報
165/70R14 81Sは、以下の内容を表しています。
- タイヤ幅:165mm
- 扁平率:70%
- リム径:14インチ
- タイヤ外径:586mm ※参考値
- LI(ロードインデックス):81 ※参考値
- 速度記号:S (最高速度180km/h)
※タイヤ外径は、メーカー・商品によっても異なるのであくまで目安の数値です。
【165/70R14のタイヤ外径の計算例】
165mm(タイヤの断面幅)×0.7(偏平率)×2+14(リム径)×25.4(インチ)=586.6mm
インチアップ時には、純正のタイヤ外径に近づける必要があり、基本的には、同等か少し小さくするのが一般的です。
タイヤ外径が大きいと、スピードメータ表示が実測よりも遅く表示され、危険です。
正確な数値は、装着するタイヤのタイヤ外径を確認してください。
インチアップしたタイヤが純正のLI(ロードインデックス)を下回らないかどうかも確認してください。
165/70R14を15インチにする時のサイズ
165/70R14を15インチにする場合は、185/55R15がいいです。
インチアップ時は、タイヤ外径を純正に合わせたり、純正タイヤのロードインデックスをクリアする必要があります。
15インチのタイヤ外径
165/70R14を15インチにする時のタイヤ外径比較です。
- 165/70R14:586mm
- 185/55R15:584mm
- 185/60R15:603mm
- 195/50R15:576mm
【185/55R15のタイヤ外径の計算例】
185mm(タイヤの断面幅)×0.55(偏平率)×2+15(リム径)×25.4(インチ)=584.5mm
165/70R14をインチアップするとき、タイヤ外径が近いのは185/55R15です。
車によっては純正14インチが165/70R14で純正15インチ車は185/60R15を装着している場合もあります。
15インチのロードインデックス
15インチにインチアップする時のLI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは 165/70R14 81なので、81以上にする必要があります。
185/55R15のロードインデックス:82
185/60R15のロードインデックス:84
195/50R15のロードインデックス:82
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なります。
165/70R14をインチアップするときは、185/55R15のロードインデックスの高いタイヤやXL規格のタイヤを選ぶといいです。
165/70R14を16インチにする時のサイズ
165/70R14を16インチにする場合は、195/45R16 84Wがいいです。
インチアップ時は、タイヤ外径を純正に合わせたり、純正タイヤのロードインデックスをクリアする必要があります。
16インチのタイヤ外径
165/70R14を16インチにする時のタイヤ外径比較です。
- 165/70R14:586mm
- 185/55R16:609mm
- 195/45R16:581mm
- 195/50R16:601mm
【195/45R16のタイヤ外径の計算例】
195mm(タイヤの断面幅)×0.45(偏平率)×2+16(リム径)×25.4(インチ)=581.9mm
165/70R14をインチアップするとき、タイヤ外径が近いのは195/45R16です。
16インチのロードインデックス
16インチにインチアップする時のLI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは 165/70R14 81Sなので、81以上にする必要があります。
195/45R16のロードインデックス:84(タイヤにより異なり80のタイヤもあります。)
195/50R16のロードインデックス:84(タイヤにより異なります。)
メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なります。
(例)
ダンロップ LE MANS V 195/45R16 84W
ダンロップ LE MANS V 195/50R16 84W
インチアップするときは、ロードインデックスが高いタイヤやXL規格のタイヤを選ぶといいです。
※記載の数値はタイヤによって異なりますので、あくまで参考値です。装着はあくまで自己責任でお願いいたします。
まとめ
ここでは、165/70R14のインチアップサイズを紹介しました。
165/70R14のタイヤ外径は586mm
それぞれのサイズでタイヤ外径が近いのは以下のようなサイズです。
タイヤサイズ | タイヤ外径 | |
15インチ | 185/55R15 | 584mm |
16インチ | 195/45R16 | 581mm |
インチアップは、ただサイズを大きくすればいいというわけではなく、決まりがあります。
車検の規定があるので、守らないと交通違反になってしまいますので、十分に注意して行ってください。
また、車高を落としている場合は干渉の注意もあるので、慎重に行ってください。
記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
※記載のタイヤ外径は計算上の数値です。
【参考文献】
日本自動車タイヤ協会 JTMA: https://www.jatma.or.jp/safety_technology/tyre_standards.html
JAF: https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-accident/subcategory-rule/faq217
ダンロップタイヤ:https://tyre.dunlop.co.jp/
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